Coffee brake

ゆるりと気ままに呟きます。

全身麻酔ビフォーアフター

新年の挨拶の前に、2015年で何か面白かったことの話をしたいと思う。インパクトで言えばやはり2回の入院手術だろうか。

別に病気とかではなくて、ケガで脱臼癖がついてしまっていた膝に新しく靭帯をつくっちまおう、というものだった。右と左両方だから計2回。なんだか仰々しく聞こえるけど、靭帯再建術は比較的簡単な手術で所要時間は2時間程度。ただ、全身麻酔である。






されている間は完全に「おちる」。うつらうつらしていてビクッとし、「あれ?今寝てた?」となるプチタイムスリップの感覚は誰しもが抱いたことがあると思うのだけど、あれの長いバージョンだと言えばわかりやすいかもしれない。起きようとしていても無理。ちょっと頭の奥が痺れてきた?と思ったが最後、気がつけば手術が終わっており、台の上で目を覚ます。


しかしここからが面白いというか、衝撃というか。手術が終わってから麻酔の効果が身体に微量に残っていると「術後ハイ」の状態に陥ることがある。わたしは2回ともそうだった。


1回目の手術のときは全てが初体験だったためその興奮度も高かったのか、わたしを囲みせっせとお世話をしている医師たちに「うわぁ!!至れり尽くせり!!」と鼻息荒く彼らのことを褒めくり続けた。

2回目のときはあまり覚えてないのだが、「お腹がすいている」「わたしは蟹が食べたい」というようなことを延々述べていたらしい。毎度ストレッチャーに乗りながら騒がしくしてしまって申し訳ない。



麻酔中は呼吸も止まるため挿管される。だから術後は声がガラガラ。意識はあるし問題なく話せるけど、身体を動かせるようになるまでにはラグがある。また、副作用でしばらく気持ち悪かったり熱っぽい。なんていうのもアレなんだけど、それよりも「あっ」と思うことがある。



カテーテルが刺さっている。



カテーテルとは、あのカテーテルである。手術をするときは手術着に着替える。その下はT字帯という、心許ない褌のようなモノしか身につけない。着替えるときに「これでいいですか…?」と看護師さんに一応確認してもらったけど、「あらつけるのうまいじゃない!完璧!」と言われた。あんまり嬉しくない。

そんなわけで手術着の下は超無防備状態。痛みを感じさせないためなのか、麻酔でトリップしてる間に看護師さんがぶっ刺してくれるわけです。だってしばらくはトイレに行けないから、困っちゃうから。


脚に触れる管の感触で「うわぁぁ、なんか刺さってるぅぅ」となる。でもそれ以外特に違和感はない。術後は胸のところにも電極のパッドがぺたぺた貼ってあるからぴっちりは閉まらないし、なんか、羞恥心ってなんだっけ?状態になる。麻酔が切れてきたときの痛みの方がただでさえやばいし、そんな恥なんて尚更どうでもよくなってくる。


ちなみにわたしは女だからあれだけど、男の人はカテを取るときが地獄だそうな。とにかく痛いらしい。わたしは一瞬、痛みなどではない何か変な感じがするだけだったが。ちなみに処置は男性スタッフがしてくれた。あ、そんなもんなのね、と思った。




……年明け早々わたしは何を話しているのだろうか。まぁ、なかなか皆さんが経験しないであろう知られざる手術の世界(患者サイド)を垣間見せてあげられたのなら良しとしよう。健康って、すごく大事。

そんなわけで改めまして。あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。